コミュニケーションから、営業機会を創出する。興味を誘引する展示会用パンフレット
展示会用パンフレットとは
自社ブースでの商談へと導くことを目的とする「展示会用パンフレット」
展示会用パンフレットは、多くの競合他社が出店するイベント会場において、自社優位性の訴求から来場客の足を止め、自社ブースでの商談へと導くことを目的に制作されることから、製品・サービスの要点を直感的かつ魅力的に伝える企画・デザインが不可欠となります。また、展示ブースデザインとのブランドイメージの統一(VI構築)や、メッセージの統一、さらには情報の整合性など、展示会パンフレットの担う役割の明確化が不可欠であり、緻密な情報設計が展示会出展の成否を分けると言っても過言ではありません。
展示会・イベント出展 成功の秘訣
展示会・イベント出展 成功に向けた5つの秘訣
展示会、イベント、見本市、販売催事、博覧会など、主催側の意図によりその呼称は様々(以下、展示会に統一)ですが、展示会には特定のテーマに沿った多くの企業・組織・個人などが出展し、新たな取引先獲得に向け来場者との商談を行うなど、熾烈な集客合戦が繰り広げられます。来場者には、課題に直面し即時の商談に至る健在客と、調査・情報収集などの広い目的を有し中長期的なコンタクトを要する潜在客があり、いずれも積極的なコミュニケーションから機会創出を図る必要があることから、綿密な出展計画と、緻密なコミュニケーション戦略が必要不可欠となります。
秘訣その1「出展目的・目標・ゴール設定を明確にする」
企業・組織において、すでに出展が決定された展示会の担当者に選任されると、「なぜ、その展示会に出展するのか」を掘り下げず、イベントブースの設営やツールの制作に着手してしまうケースが多く見られますが、展示会は、数あるライバル企業を差し置いて、自社が選ばれるためのプロモーションの場に他なりません。であれば、「何のプロモーションを目的に、その展示会に出展するのか」を今一度明確化し、展示会担当チームで共有する機会を設けなければなりません。また、展示会出展の成否をどこで判断するのか、「展示会出展の目標・ゴール設定」を明確化し、目標達成に向けチーム一丸となって取り組む体制づくりを行うことが、展示会出展 成功への第一歩であると言えます。
秘訣その2「綿密な実施計画を立てる」
展示会を成功させるためには、綿密な実施計画に基づく事前準備が不可欠です。いつ、どこで、誰が、何を担当するのか。また、いつまでに、どのように、いくらで準備をするのか。こうした企画を取りまとめ、開催当日のシミュレーションや役割分担の明確化を行うことで初めて、目標達成へとつなげていくことが可能となります。展示会出展の成功に向け、「必要とされる事前準備」と「主な制作物のまとめ」を以下にご紹介します。
展示会出展にあたり「必要とされる事前準備」と「主な制作物」 | ||
事前案内 | 案内状/Webサイト告知/SNS/メールマガジン/業界紙 など | 顧客や見込み客に向け、招待状を送付。またWebサイト、SNS、メルマガなどの電子媒体や、雑誌、新聞などを活用してのプロモーションを実施。 |
ブース装飾 | ブース設計/デザイン、PV(プロモーションビデオ)、ポスター、バナースタンド、スタッフ衣装、掲示パネル、展示サンプル など | 集客経路、製品(商品)サンプル、パネルなどの閲覧がスムーズにできるよう、ブース設営時はヒト・モノの動線に配慮する。 |
実施プログラム | デモンストレーション用品、セミナー用品、サンプリング用品 など | 製品(商品)のデモンストレーション担当者、サービス説明担当者、サンプリング担当者など、それぞれの持ち場を明確化してすると共に、実施方法を決定する。 |
販促ツール | 名刺、チラシ、パンフレット、製品カタログ、サンプル、ノベルティ、封筒、手提げ袋 など | ブランドイメージが損なわれないよう、販促ツールの制作はできる限り1社にまとめ、デザインのトーン&マナーを合わせる。企業VIを統一し、来場者の印象に止める。 |
アフターグッズ | アンケート用紙・お礼状 など | 後日、ご来場の御礼メールや電話連絡を行い、当日の感想や今後の展望を確認。後日の商談につなげていく。 |
秘訣その3「会場設営を3次元で捉える」
展示会の会場設営にあたり、はじめに検討すべきなのは「会場で何をするのか」という点です。製品(商品)設置や担当者によるデモンストレーション、映像放映やパネル掲示など、会場演出は様々ですが、当初の参加目的を念頭に、目標達成に最も相応しい会場演出を客観的な目で検証することが大切です。また、限られたスペースにおいて「どこでするのか」も重要な検討事項となり、効果的なプロモーションを行うには「ヒト・モノ」の導線の考慮が不可欠となります。展示会の会場設営には、5W2Hのフレームワークを用い考えをまとめると情報整理が容易です。
5W2Hのフレームワーク | ||
Who [誰が] |
誰が、誰と誰が、誰を、誰に... |
・ターゲット顧客 ・アクション担当者 |
What [何を] |
何を、どうする... |
・顧客ごとの「KBF」 ・顧客ごとに提案する製品・サービス ・製品・サービスの付加価値 ・マーケティング戦略 |
When [いつ] |
いつから、いつまでに... |
・顧客ごとのアクション・スケジュール ・製品・サービス開発・改良のスケジュール |
Where [どこで] |
どこで、どこからどこまでを... |
・顧客ごとの流通チャネル(代理店、営業マン など) |
Why [なぜ] |
なぜ、どのような目的で... |
・顧客ごとのアクションの選定理由・妥当性 |
How [どのように] |
どのようにして、どうするか... |
・各顧客ごとの課題解決手法 ・製品・サービス開発で克服が必要なポイントの解決方法 |
Howmuch [いくらで] |
いくらで、いくらまでで、いくら以上で、いくら以下で |
・顧客ごとの売上・利益・シェア目標 ・製品・サービスの開発・改良に必要な予算 |
秘訣その4「ブース装飾で立ち寄りやすい雰囲気を創る」
展示会用パンフレットを配布して自社ブースに誘導するにあたり、簡素なブースでは、来場者はブース内に立ち入る理由が見当たらず、折角の商談機会を損失してしまいます。ブース装飾で注目を集め、展示会用パンフレットで興味を誘引し、製品(商品)設置や担当者によるデモンストレーション、映像放映やパネル展示などで関心を深めるなど、お客様の行動フローを想定した会場設営が、商談機会を創出します。
秘訣その5「要点を簡潔に、インパクトあるプレゼンを」
展示会の来場者は、一日の間に数多くの企業と接点を持ち、商談を重ねます。だからこそ、印象に残ることが大切です。欲張って多くのことを伝えようとすると、ポイントがぼやけ、印象にも残らず、結果、後日の商談にもつなげることができません。大切なのは、要点を簡潔に伝え、相手の印象に残るようなインパクトあるプレゼンを行うこと。詳細は、展示会用パンフレットなど別紙資料に落とし込み、後日のコンタクトにも来場者に嫌煙されないようなコミュニケーションを心がけることが肝要です。